2010年09月24日

CEDEC2010で発見!「Being Management 2」と「TOC/CCPM 標準ハンドブック」

CEDEC2010メーカー展示コーナーにて見つけた「Being Management 2」をご紹介します。



Being Management 2
http://www.toc-ccpm.net/product/
http://www.beingcorp.co.jp/corporate/news/press/div-2010-3/090916

BEING
http://www.beingcorp.co.jp/


実は、最初これを見たとき、「Microsoft Project」と同様のガントチャートでスケジュールを管理するツールかと思っていました。
しかし、スタッフの方の説明を聞いたところ、「TOC/CCPM」というプロジェクトマネジメント手法に基づいたマネジメントシステムであることが分かりました。
この「TOC/CCPM」のマネジメントの考え方は非常に面白いものです。プロジェクトごとに「バッファ」と呼ばれる作業の予備スケジュールを確保して、進捗にあわせてこの「バッファ」を消費していく方式で管理していきます。


そして、作業進行は、各項目ことに「何日で完成させるか」という工程数で見積もるのではなく、「あと何日で作業が終了するか」という考え方で進捗を管理します。
修羅場を経験した皆さんの中には、何か問題があって遅れが発生した場合、これまでのスケジュール管理が単なる努力目標にしかならないことを実感された方も多いことでしょう。
この「TOC/CCPM」では、「残り作業日数」で進捗を管理するため、スケジュールの進捗状況をバイアスを掛けずに正確に把握することができます。
そして、作業の遅れは、個人ではなくプロジェクト全体の遅れで管理し、遅れた作業に関してはバッファを消費して進行を進めるため、そこに仕事が非常にできるスーパークリエイターを有効に活用するというような戦術が視覚化して行うことができます。

「TOC/CCPM」では、この得意なプロジェクト管理を視覚化するために、「バッファ傾向グラフ」を活用します。



また、バッファを大きく消費してしまった場合、他のプロジェクトのバッファの状態を見て、人材リソースを移動させることも計画できます。
ただ、感の良い方はすでに気づかれたかもしれませんが、この「TOC/CCPM」は複数のプロジェクトを管理できるプロデューサーおよびディレクターレベルの管理者の同意が必要です。現場レベルで運用ができる「アジャイル」とは別のレベルのプロジェクト管理だと言えます。

「Being Management 2」は、この「TOC/CCPM」をサーバーアプリケーション、または、クライアントアプリケーションで管理するシステムです。
スタッフの方に聞いたところ、ゲーム業界でもすでに大手メーカーで導入されているとのことです。
ホームページから申し込めば「無料デモ」も手に入れられるようですので、興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。





この「TOC/CCPM」を知るのに、「TOC/CCPM 標準ハンドブック」が役に立ちました。
「TOC/CCPM」を知らない方でも良く分かる入門書となっており、また書籍の後半では、導入事例が実際に記載されています。この導入事例についても、「TOC/CCPM」の素晴らしさだけを押し出す内容ではなく、実際の運用面で何が改善されるのか、また何が障害となるのか、率直に書かれています。

「TOC/CCPM」に興味を持たれたら、最初に読む入門書の一冊としてお勧めです。


TOC/CCPM 標準ハンドブック
-クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント入門-





単行本: 271ページ
出版社: 秀和システム (2010/06)
ISBN-10: 479802659X
ISBN-13: 978-4798026596
発売日: 2010/06


【目次】
= 第1部 何を変えるのか? =

第1章 プロジェクトマネジメントの問題
1-1 プロジェクトマネジメントの重要性と難しさ
1-2 Plan:プロジェクト計画は立てられるのか?
1-3 Do:プロジェクトを遅らせる4つの人間行動
1-4 Check:結局は経験と勘と直感頼み
1-5 Act:ジレンマばかりで対策が打てない
Column 許認可・財務分析申請マルチプロジェクト管理における失敗事例


= 第2部 何に変えるのか? =

第2章 TOCとは?
2-1 TOCの概要
2-2 TOCの歴史

第3章 『ザ・ゴール』から学ぶTOCの3つの前提
3-1 アレックス・ロゴが考えた企業のゴール
3-2 サイコロゲームで気づいた「計画は必ず遅れる」法則
3-3 ハイキングで発見したボトルネックの法則
3-4 TOC3つの前提

第4章 CCPM…TOC3つの前提をプロジェクトに適用する
4-1 守るべきものは何か?
4-2 CCPMスケジューリング
4-3 バッファによるマネジメントサイクル

= 第3部 どのように変えるのか? =

第5章 TOC/CCPMによる改善の進め方
5-1 継続的改善の5ステップ
5-2 CCPMによるマネジメントの改善の進め方

第6章 バッファマネジメント
6-1 バッファマネジメントの全体像
6-2 Plan:バッファを計画する
Column プロジェクトスタイル別計画
6-3 Do:バッファの消費を記録する
Column プロジェクト・ファシリテーション
6-4 Check:バッファの消費状況を確認
6-5 Act:バッファを回復させる方策を実行する

第7章 組織的な問題を解決する…TOC思考プロセス
7-1 対立を解消する
7-2 組織的な問題を解決するためのアプローチ

第8章 学習する組織を作る
8-1 遅れ原因の把握
8-2 プロセス改善を行う
8-3 リスクマネジメントへの展開
8-4 継続的改善を定着させる


第9章 導入事例:ケーススタディ
9-1 IT業界での導入事例:ソラン(株)におけるマネジメント改革
9-2 IT業界での導入事例:(株)PFUにおける見える化活動
9-3 新製品開発におけるCCPMの導入:製造メーカー各社のCCPM導入
9-4 ITパッケージソフト開発での導入:
  (株)ビーイングにおけるCCPMとアジャイル開発の融合事例
9-5 設計業務での導入事例と経営改革:(株)五星におけるCCPM導入

参考 引用文献










posted by 企画屋一号 at 19:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍紹介
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